中学受験国語の「語彙力問題集」でおすすめのものを紹介していきます。「語彙力」は「勉強を始める前のレベル差」が一人一人大きくなりやすい分野ですから、自分に合った問題集を慎重に選ぶことが大事です。
特に「初歩的な問題集」から始める場合は「受験に間に合うだろうか」と不安になるかもしれませんが、早めにコツコツ取り組んでいけば無理なく志望校に合格できることでしょう。ちなみに語彙力があれば作文などでも役立ちます。
中学受験 国語でおすすめの語彙力問題集
特別なことをしなくても、小学生の段階である程度語彙力が身についている人もいます。
しかしその場合でも「抜け」はあるでしょうし、特に難関校では大人でも知らないような言葉について答えさせるケースも少なくありません。
ですから、問題集を使って特別に勉強することをおすすめします。
そして、国語が苦手だったり本を読む習慣がなかったりすれば、語彙力はどうしても低くなるものです。しかし、これも問題集を活用して学ぶことでカバーできます。
語彙力が身につけば「作文」や「記述問題」でも役立ちますから、そういった意味でもきちんと取り組みましょう。
それではおすすめの問題集を挙げていきます。
中学入試 言葉力1200~文章が読める!わかる!書ける~
難易度が3つに分かれており段階的に語彙力の勉強をしていくことが可能です。例文によって覚えることができますから、「どのような場面で使う言葉なのか」もイメージしやすいと言えます。
ちなみにこの問題集に限りませんが、中学受験国語の「語彙力問題集」は大人にとって簡単すぎるかもしれません。ですが、お子さんにとっては難しい可能性もあります。
ですから、大人の立場で安易に「もっと難易度の高い問題集のほうがいいのでは?」などと言わないようにしましょう。
4年生までに身につけたい 言葉力1100
1個上で紹介した問題集と同じシリーズであり、こちらは小学校低学年向けとなっています。小学校1~2年生のうちから、この問題集を使って語彙力を高めていくのもいいでしょう。
ただ、高学年になってから中学受験国語の勉強を始めるのであれば、「中学入試 言葉力1200」のほうをおすすめします。
中学入試 言葉力ドリル 実践編:小学3~6年生用
中学受験で高得点を取るためにも、言葉は単に覚えるだけでなく使うことが大事です。
ですから、上で紹介した問題集などを活用してある程度語彙力がアップしたら、こちらを使って「問題形式の実践トレーニング」をしていくことを推奨します。
ちなみに「中学受験国語の勉強をスタートする段階で、すでにかなりの語彙力がある」場合は、こちらの問題集から取り掛かるのもいいでしょう。間違った部分を重点的に確認するというやり方で、効率よく学習を進めていくことが可能です。
13歳からの「気もちを伝える言葉」事典
こちらは「心情語」を中心に学んでいくことができる問題集です。
心情語とは「心もとない」「うしろめたい」など、文字通り「心情」を表す言葉です。
心情語をたくさん知っていると、記述問題などでも有利になります。特に難関校の中学受験の国語では、記述問題の割合がかなり高くなります。
ちなみにタイトルは「13歳から~」となっていますが、小学校4年生くらいからでも十分理解できる問題集です。
なんともいっても語彙力問題集は「そもそも慣れ親しんでいる日本語について知るため」のものです。そのため、他のジャンルに比べれば、「対象年齢よりも低い学年の子供」でも取り組みやすいと言えます。
ふくしま式「本当の語彙力」が身につく問題集
「知っている言葉を増やす」のではなく、「言葉を使いこなすこと」に重点を置いた語彙力問題集です。そのためやや難易度は高く、先ほど紹介した「言葉力1200」などを使って、ある程度基礎固めをしておかないと取り組みにくいかもしれません。
「反対語」に焦点を当てていますが、「反対語について理解する=対比関係を整理する能力がつく」と言えます。ですから、中学受験でも重要な「論理的思考能力」を高めるためにも役立ちます。
語彙力アップ1300【中学入試完成レベル】
「108日で1300語をマスターできる」という触れ込みの語彙力問題集です。
中学受験国語の難易度の高い語彙力問題にも対応できるよう、非常に難解な言葉も掲載されているのが特徴です。
小学校4年生くらいから使い始めることをおすすめします。
語彙力アップ1300【小学校基礎レベル】
こちらは1個上の問題集と同じシリーズのものですが、小学校1~3年生向けとなっています。中学受験を見据えて早めに国語の勉強を始めさせたい場合に、買い与えるといいでしょう。
すでに高学年なのであれば、あえてこの問題集を使う理由はないと思います。
語彙力アップ【分野別・総まとめ編】
「語彙力アップ1300【中学入試完成レベル】」をマスターしたら挑戦したい問題集です。
「語彙力アップ1300【中学入試完成レベル】」と「語彙力アップ1300【小学校基礎レベル】」は、「とにかく語彙を増やすこと」を目的としている問題集です。
そして、こちらは「それを中学受験国語の本番で得点に結びつける能力」を高めるための問題集と言えます。
6年生までに覚えておきたい 国語力がアップすることば1200
こちらは大手塾の四谷大塚が手掛けた語彙力問題集です。
1ページずつ切り離して使うことができます。特に低学年のうちは保護者さんが「数枚ずつ切って渡して勉強させる」などとすれば、お子さんがモチベーションを保ちやすくなるかもしれません。
「1冊の問題集が目の前にあって、それを終わらせられる気がしない」というだけでもやる気を失う子供は少なくありません。
これだけは押さえておきたい! 中学入試用 国語力がアップすることば1200
1個上で紹介したものと同じシリーズの語彙力問題集ですが、こちらのほうがより「中学受験国語の語彙力問題を解く練習をすること」に重点を置いています。
なお、ここまで中学受験国語の語彙力問題集についてご紹介してきましたが、中学受験「国語」問題集のおすすめ分野別ランキングについて知りたい方はこちらのページも併せてご覧ください。
中学受験国語の語彙力問題集に関する注意点
続いて中学受験国語の語彙力問題集を選んだり、実際に使ったりする場合の注意点を紹介していきます。
複数のシリーズに手を出す必要はありません
本記事では、中学受験国語の語彙力問題で役立つ「言葉力シリーズ」「語彙力アップシリーズ」などを紹介しました。
そして注意点ですが、基本的に複数シリーズに手を出す必要はありません。なぜなら色々なシリーズの問題集を使うと重複する可能性もあり、効率が落ちるかもしれないからです。
「多くの問題集を使わないと不安」という人もいるかもしれませんが、語彙力問題集には「網羅性」の高いものが多いですから、1シリーズだけで勉強しても「抜け」は生じにくいと言えます。
他の問題集も使いたいのであれば、ノンシリーズのものを買うことをおすすめします。もし、「自分の苦手ジャンルに特化したノンシリーズ問題集」があればそれを使うのが最適です。
問題集に直接書き込むと後で困るかもしれません
基本的にはマスターするまで繰り返し解くべきですから、問題集に直接書き込んでしまうち後で困るかもしれません。語彙力の問題集に限りませんが、コピー機などを活用して、何回でも解けるようにすることをおすすめします。
語彙力問題集を買う段階の前に家庭でするべきこともある
小学校に入学する前の段階から、「読書の習慣をつけさせる」「保護者などと毎日お喋りをする(そのとき保護者は正しい日本語を使う)」などのことに取り組み、語彙力をアップさせていきたいものです。
そうすれば今回紹介した語彙力問題集も解きやすくなりますし、難易度の低い問題集であればスキップできるかもしれません。
ただ、冒頭でもお伝えしましたがいくら語彙力の高い子供であっても、「入試問題を解く能力」は身についていないでしょうから、やはり問題集を使って勉強することを強くおすすめします。
まとめ
中学受験国語の勉強に役立つ「語彙力問題集」を紹介しました。語彙力に自信がない場合は、まず「暗記」、自信がある人は「言葉の確認」などからスタートしましょう。そして、徐々に演習問題などの「点数を取るための勉強」をしていきます。
また、余裕があれば保護者の方などが小さい頃から読書の習慣をつけさせたり、会話をしたりする機会を積極的に作っていくことをおすすめします。すると「語彙力の勉強」が楽になることでしょう。